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性差が大きい病気はなに?

女性はあまりかからないのに男性はかかりやすい、という病気があります。もちろんその逆もあります。

ここで、厚生労働省の『患者調査』の総患者数をもとに、患者数の男女比を見てみましょう。女性の患者数を1として男性の患者数を割り出し、男性に多い病気と女性に多い病気を表にしました。患者数自体が少ない病気(概ね5万人未満は省いています)。

なお、総患者数とは、その病名で診断され治療を受けている人の人数です。その病気にかかっていても治療を受けていない人は含まれていません。また、総患者数の合計は、女性が男性の1.41倍なので、表中の男女比は男性の患者数を1.41倍して調整してあります。

総患者数の男女差が多い病気

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男性に多い病気は痛風やアルコール性肝炎、膀胱がん、心筋梗塞、肝臓がん、尿路結石、慢性閉塞性肺疾患、胃がん、呼吸器がんなどです。一方、女性に多い病気は、骨粗鬆症、甲状腺炎、膀胱炎、全身性エリテマトーデス、鉄欠乏性貧血、自律神経の障害、シェーグレン症候群、関節リウマチなどです。

これらを見ると、男性に多い病気の中に生活習慣病が多くあることがわかります。例えばアルコール性肝炎はアルコールの飲み過ぎが原因で起きる肝炎ですし、痛風や肝臓がんの発病にも、飲酒が関係していると考えられます。心筋梗塞は、糖尿病や高脂血症、高血圧などの結果として起こる病気ですから、やはり生活習慣に深い関係があります。

尿路結石も痛風・高尿酸血症があるとできやすくなるので、生活習慣病の側面がある場合があります。慢性閉塞性肺疾患や呼吸器がんの発病は、喫煙習慣と密接な関係があります。もちろん喫煙は、心筋梗塞を起こす要因でもあります。

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反対に、女性に多い病気の中にはあまり生活習慣病が見られません。骨粗鬆症こそ生活習慣病に挙げられる病気の一つですが、実際には、閉経による女性ホルモン分泌の減少が発病に大きく関係しています。

甲状腺炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチなどは、自己免疫疾患と考えられています。本来、からだの外から体内に入り込んでくる細菌やウイルスなどを無害化してくれる免疫システムが、自分の健康な組織に対して働いてしまう病気です。なぜだか原因はよくわかっていませんが、女性はこの自己免疫疾患に男性よりもかかりやすいのです。

色素異常症(皮膚の病気)の患者数が女性に多いのは、同じ症状でも女性のほうがより深刻に受け止められるからかもしれません。カンジダ症も主に皮膚や粘膜に生じる感染症ですが、水仕事をすることが多い女性の手や爪に起こることがあります。

膀胱炎になりやすいことは、尿道が男性よりもずっと短いという形態の違いで説明できます。鉄欠乏性貧血も、月経(生理)のあるなしの差で説明できます。自律神経の障害は、更年期障害の症状をこの病名で診断され治療を受けている患者が少なくない可能性もあります。

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このように見てくると、男性がかかりやすい病気はご本人の力で予防や治療ができる病気が多く、仕方がなくかかってしまうことが多い女性のそれとの違いがわかります。

「男が女より短命なのは不公平だ」などと嘆いたり、あきらめたり、すねている世の男性諸氏。そうおっしゃる前に、やるべきことがあるようですが…

(2007.12.20)

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